9月28日(木)、第3回目となる「働きやすさと働きがいのある魅力ある組織づくりStepup Program 2023」実践講座を開催しました。
今回の講座には、17名の企業の代表者・担当者が参加し、【各種福利厚生制度の充実】をテーマに、多様な福利厚生制度の事例と効果、望ましい人材を確保するためのポイント等を学びました。
【講義(第1部)】
社会保険労務士の小笠原浩之氏が講師を務め、“「福利厚生制度」の充実の必要性”や、“県内企業の先進的な取組事例”についてご講義いただきました。
従業員の満足度・やる気を高めるための方策はいろいろありますが、その一つが福利厚生制度の充実と効果的運用であり、“法定福利厚生・法定外福利厚生とは“、“福利厚生とはどのような制度か“、“制度づくりや運用における留意点“についてのお話しと、県内8企業の特徴的な福利厚生制度とその効果について紹介していただきました。
小笠原氏からは、自社の社風や特徴、働き方などに応じた従業員に喜ばれる制度をつくり、活用が増えれば、経営面での効果も十分に期待できるとのお話しがありました。

【事例紹介】
株式会社きららホールディングス統括センター長の佐藤麻衣子氏から、自社で取り組んでいる福利厚生制度の事例をご紹介いただきました。
きららホールディングスでは、在職中はもちろんのこと、退職後もサポートする福利厚生制度となっていることや、社員の声に耳をかたむけ、改善を図りながら制度を充実させていることなどが紹介され、参加者は、他社の事例から福利厚生制度の大切さを学びました。
《きららホールディングスの福利厚生制度》
・360度評価による人事評価制度の導入
・きららローン、きらら年金などのライフサポート
・社員の海外(スウェーデン)研修の実施
・企業内保育所・学童クラブの設置
・定年後の就労支援
・家族が参加可能な忘年会や運動会といった社内イベントの開催
・野球などのサークル活動の実施
・キャンピングカーの無償貸出
また、望むキャリアに応えられる環境や、会社の中で転職せずに別の仕事にチャレンジできる環境づくりなど、これまで築いてきたキャリアを生かせる制度も整っていることも紹介され、参加者は福利厚生制度の充実により、働きがいのある職場づくりを進めていくことの重要性について理解を深めました。

【講義(第2部)】
引き続き、小笠原氏が講師を務め、“望ましい人材を確保するためのポイント”についてご講義いただきました。
求人情報の作成・発信については、以下の手順で行うことが効果的であるとのお話しがありました。
①「経営理念」の明確化
↓
②「理想の人材像」の設定
↓
③労働条件、福利厚生等の決定
↓
④求人情報の発信
望ましい人材の採用のためにも経営理念の策定は必須であり、人材の定着や従業員のやる気を引き出す動機づけに役立つものなので、経営理念の発信は大事だとのお話しがありました。
次に、「理想の人材像」を文字にして社内でイメージを共有し、労働条件や福利厚生制度を明確にした上で、効果的に企業の魅力を発信することが重要とのお話しがありました。
【全体対話】
講座全体のまとめとして、株式会社Palletの上野英律氏がファシリテーターを務め、全体対話、ミニ・パネルディスカッション、質問タイムを設け、疑問を解消し、理解を深めました。



参加者からは、今回の講座を通して、次の声が寄せられました。
・受講を通して自社には何の福利厚生を導入すべきかを考えさせられる機会になって良かった。
・福利厚生について、紹介事例などを参考にして検討してみたいと思った。
・制度を実施していることは複数あるが、職員自身がそれを福利厚生だと思っていないことに気づいたため、周知の仕方も工夫したい。
・360度評価制度が印象に残っている。
・全体的には満足しており、特に事例紹介は参考にしたい点が多々あった。
【講師】
社会保険労務士小笠原浩之事務所 代表 小笠原浩之氏
【事例紹介】
株式会社きららホールディングス 統括センター長 佐藤麻衣子氏
【日時】
2023年9月28日(木)14:30~17:00
【場所】
にぎわい交流館AU研修室1